いきめ様の伝説
(源平合戦二名津の沖に)

 源平合戦のさなか、九州に、いきめという人がいたそうだ。
その時代は自分の親兄弟とも戦わなければいけなかったのだ。
でも、その人は兄弟と戦ったことを後悔して、
「私は一生一代世界の目の不自由な人々を助けてやろう。」
といい、自分の生き目をくりぬいたそうだ。
 その人は、たまたま二名津の漁師と出会い、
「私をいきめ八幡として祭ってくれ。」
と漁師はたのまれたそうだ。
その漁師の名は阿部とおくらんどと言ったそうだ。
 それが二名津の寺にまつられてある「いきめ様」の由来で、一年に一回、祭りもある。
いきめの残した
「いきめ八幡、水鏡、影清く、すえの山でもくもらざりけり。」
という歌もある。
 昔は医者などいなかったので、いきめ様の水を目につけて飲む人々には、ごりやくがあったと喜んでいたそうだ。
その水は昔と同じように今でもお寺にある。
 さて、阿部とおおくらんどは、いきめ様に頼まれたたくさんの事を、九州までも伝えに行ったそうだ。
これは事実であり、阿部とおくらんどの石碑は今でも残っているそうだ。
 阿部とおくらんどの子孫は大阪の方へいったそうで、その人の名は阿部ひでたかといったそうだ。

話をしてくだっさた人 ・・・二名津 中井フジエ (取材当時91歳)
取材・・・・・・・・・・・・・・・平成2年度

編集責任・・・・・・・・・・・平成8年入学 あっくん(5208)